「ヘルニアなんです、足に鍼を刺してください。」

ある日、

「ヘルニアなんです、足に鍼を刺してください。」

とお電話いただきました。

 

「今日は申し訳ありません、空いてないんです。」

「そうですか・・・。どこか足に鍼を刺してくれるところ知りませんか？」

 

そんな会話から。

どうして足に鍼をとのご希望なのか、お話伺ってみると。

腰の椎間板ヘルニアがひどく、足がしびれるので時々鍼を刺してもらうと数日は大丈夫とのこと。

 

鍼は体にとって、一種の異物です。

だから体の中の免疫機構が働き、異物を出そうとするので血流がアップします。

温かい血が流れ込むので一旦は楽になります。

 

でも、腰のヘルニアで圧迫されているので、またしびれが出ます。

 

ヘルニアだから、痛いところにだけ鍼を刺すことは、湿布を貼ったりそこをもみほぐすのとあまり変わりません。

捻挫や打撲など、原因がそこにあるなら湿布が有効なことである場合もあります。

 

また、ヘルニアを改善するために手術で圧迫しないようにします。

これはとても有効な方法です。

でも、もとの生活に戻るとまた痛みやしびれが再発、または別のところが悪くなることが多々あります。

 

せっかく治療や手術やリハビリに通って頑張っているのに・・・。

 

では、どうすればいいのでしょうか？

 

それは、そもそも、どうしてヘルニアになったのか、原因を探ることです。

 

本来S字カーブを保っていることで背骨への重圧をばねのように受け止められるはずのところを、姿勢や動きの習慣である一定のところに圧がかかるようになり、耐えきれなくなって飛び出しているのがヘルニアです。

 

これを改善するには、背骨がこれ以上ずれないように全身の筋肉を総動員して踏ん張って一定のところに持続的に圧がかかった状態から、本来の位置に戻りやすいように解放していきます。

これにDRT整体はとても有効です。

心地いいリズムで背中を揺らし、背中の筋肉が自然と緩んでいきます。

 

そのうえで、正しい位置を持続させるための背骨を支える筋肉をつけていきます。

 

それには、特別な筋トレは必要ありません。

正しく座り、正しく立つ、これを体に覚えてもらう。

 

体は治る力を持っています。

 

本来の体の使い方を取り戻せば、疲れたとしても、夜寝れば治る体になります。

 

そんな毎日って、いいですよね。