ストレス性の脱毛症

4年くらい前から円形脱毛症の30代前半のかわいらしい女の方がお越しになりました。

 

転職を機に徐々に症状が出始め、皮膚科を受診すると「びまん性脱毛症」とのこと。

 

びまん性とは、比較的均等に広がっているときに使われる用語で、脱毛の場合は広範囲にまだらにあちこちにある状態のことを言います。

 

この方の皮膚科での治療は、抗アレルギー薬と育毛剤と脱毛部に液化窒素を当てることをしているとのこと。ここ数年治療していて、髪が生えてきた！と思うと別の場所が脱毛し、また生えてまた別の場所が脱毛を繰り返し、もっと根本的な方法はないか探して、東洋医学に行きついたとのこと。

 

東洋医学で髪は「血余」といいます。

文字通り、髪は血の余り。

血と最も関係が深いのは「肝」。

血の状態は髪に出ます。

ちなみに髪が黒いのは、「腎」がしっかりしているということなんです。

 

腰痛、肩こり、片頭痛、近視で目が疲れやすい、脈が沈んで細く硬い、

肝をターゲットにするには十分な症状がそろっていました。

迷うことなく肝のツボに鍼をして三陰交のお灸。

DRT整体で背中を整え、脱毛部に顔鍼用の細い鍼をしばらく刺す、施術を数回繰り返し。

一旦回復に向かいましたが、また新たに脱毛が出現。

 

振出しに戻り検討を重ね、体の水の動きに着目し、腎へのアプローチを加えていきました。

頭皮の状態をよく観察すると、脱毛部はブヨブヨしていて、健康なところと生えてきているところは皮膚がしっかりしてきています。そこで、脱毛部に加えて脱毛しそうなところに先に鍼しておくと脱毛しなくなりました。

 

DRT整体で背中を整えているので、体全体の水の代謝が鍼だけより格段に改善します。

 

 

施術開始から約５か月。

頭皮がしっかりして引き締まり、ほとんど目立たなくなりました。

初めはお帰りになった後、ベッドサイドに髪が落ちていましたが、今ではなくなりました。

 

これからは、元気よく自信をもっておしゃれを楽しんでくださると思います。

 

※施術後の状態は個人差があり、一症例を書かせていただきました。